どんな作品?
どれだけの距離があっても、きみに会いたくて。
「秒速5センチメートル」は、日本のアニメーション映画で、新海誠による2007年の作品である。新海誠の監督・原作・脚本・絵コンテ、演出を手掛けたこの劇場作品は、惹かれ合っていた男女の時間と距離による変化を描く。全63分で、「桜花抄」、「コスモナウト」、「秒速5センチメートル」という3つの短編の連作構成となっている。
この映画は、アジアパシフィック映画祭「最優秀アニメ賞」やイタリア・フューチャーフィルム映画祭「ランチア・プラチナグランプリ」などの映画賞を受賞している。
また、第3話では山崎まさよしの「One more time, One more chance」が流れ、この手法は後の「君の名は。」や「天気の子」でも引き継がれた。
映像楽しミンのレビュー
美しさの先にある感動を見逃すな!

面白さ 50点
背景画像の綺麗さと、キャラクターデザインの落差にはじめは戸惑ってしまうかもしれないが、そんなものは10分も視聴していれば慣れてしまうだろう。とにかく映像美というところでは、他のアニメ作品とは一線を画している。
ストーリーはというと、一人の少年が大人になるまでを三部構成で描いていて、特に目新しい物語が繰り広げられるということは一切ないのだが、
その誰しもが体験できるような世界観がこの作品の魅力である!
初恋、両思い、片思い、転校、新しい生活、社会人としての生活など、その全てをこれを観ているすべての人が体験できているとは言わないが、それに類似した物事の経験はしてきていることだろう。
その体験を胸の奥から呼び起こしてくれる作品が「秒速5センチメートル」である。
なので、ラストシーンが社会人になってからのワンシーンで締めくくられているので、視聴者自身が社会人になって少し立ってからこの作品を視聴すると、より一層この作品をたのしめるはずだ。
また、主題歌として使用されているのが、山崎まさよし / One more time,One more chanceとなっており、この楽曲のアニメーション版のPVがこの秒速5センチメートルとして観るのも楽しみの一つである。
このアニメの総評は?
青春の純粋さと失われた恋心を描いた感動作品
この作品は、リアルで切ないストーリーが描かれており、主題歌の「One more time, One more chance」が物語にぴったりだったと述べられている。
男女の切ない思いや、男性の未練などが描かれており、「秒速5センチ何だって!桜の花の落ちるスピード」という美しい言葉が用いられている。
青春時代の恋は、その恋が全てに思えて、今思い出すと恥ずかしいほどの行動を取ってしまうものだ。歳をとって、いろんな経験をして、そんな行動を取らなくなってしまったことを改めて思う。なのでこの作品を視聴した中学生の頃と、大人になったときの感想はかなり異なった感情を持ってしまう。もうあの頃のような純粋さは失われてしまったのだと、少し寂しい気持ちになってしまう作品でもある。
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